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CBDに副作用はあるの?CBDのデメリットと注意点!

2019.06.07

世界保健機関(WHO)が有効性・安全性を認めたCBD(カンナビジオール)。薬用植物「アサ(ヘンプ)」に含まれ、多様な作用を持つため、医療・健康・美容分野で大注目されている天然成分です。今回は、CBDの副作用・デメリット・注意点について、ご紹介します。

CBDの副作用とは?

今話題の注目成分「CBD(カンナビジオール)」。
最近、女性誌でも取り上げられることが増え、知名度も少しずつ上がってきました。

CBDとは、薬用植物「アサ(ヘンプ・大麻草)」に含まれるカンナビノイド(体の調節機能を活性化させる成分)の一つです。

このCBDが持つ天然の薬理作用が、医療・健康・美容など様々な分野で期待されており、2017年には世界保健機関(WHO)もその有効性・安全性を認める発表を行いました。

2019年現在、CBDは主にCBDオイルとして販売されています。
また、日本では医薬品ではなく「健康食品」に分類され、舌下摂取や経口摂取、気化吸入などの方法で摂取することが可能です。

とはいえ、CBDは体に取り込む成分なので、CBDのデメリットや副作用についても、きちんと確認しておきましょう。

CBD摂取による副作用:重篤な副作用はナシ

薬用植物「アサ」は、約104種類のカンナビノイドを含んでいます。
主要成分でもあるCBDは、生体に働くメカニズム(作用機序)の数がナンバー1

ヒトや動物に対する臨床試験も約100疾患以上行われ、現在までのところ、ヒト・動物に対する重篤な副作用は、認められていません。

ただし、交感神経が興奮状態にある場合、次のような副作用が一時的に見られると報告されています。

  • 傾眠(ウトウトする)
    これはCBDの神経を落ち着かせる「睡眠補助作用」によるリラックス効果に起因していると考えられています。
    一日の摂取量が安定するまで、念のため、車や機械の運転などの前に摂取することは、避けると良いでしょう。
  • 疲労感/だるさ
  • 自分を俯瞰(ふかん)しているような感覚
  • 低血圧
  • 口の渇き

上記の副作用は、いずれの場合も数時間で消失するとされています。

(参考)WHO/ECDDによるカンナビジオール(CBD)事前審査報告書の日本語訳|日本臨床カンナビノイド学会

CBDのデメリットや注意点とは?

高い安全性と有効性が評価されているCBDですが、デメリットや気を付けたい点がいくつか確認されています。

CBD摂取のデメリット

前述した通り、身体に対する重大な副作用は、特に認められていません。
しかし、人によってはデメリットとなりうる点がいくつかあります。

① 販売価格が高い

知名度が上がるにつれ、少しずつ価格が下がってきているとは言うものの、比較的CBDオイルは高価です。
CBD濃度が低い場合でも、10ml ¥4,000程度します。
濃度や含まれる成分だけでなく、徹底した製品管理を行っているメーカー製などによっても、価格はより高額になります。

その理由に「CBD抽出までに手間がかかっている」という点が大きいと考えられます。

  • 産業用ヘンプの茎・種子が原料
    CBDオイルの原料となる「産業用ヘンプ」は、精神作用成分(THC)を0.3%未満に改良した特別な「アサ」です。さらに精神作用がほぼない「茎・種子」を選別して、抽出しています。
  • 植物性カンナビノイド成分そのまま抽出「二酸化炭素抽出
    CBDは確かに多様な薬理作用を持っていますが、実はCBD成分単体よりも「CBD+他の植物性カンナビノイド(微量)*1」の方が相乗効果(=アントラージュ(取り巻き)効果)を生み、より効果的になることが確認されています。
    *1 CBD+他の植物性カンナビノイド:「フルスペクトラムCBD」とも呼ばれ、CBDに加え、アサに含まれるTHC成分以外の他成分(CBG・CBN・CBCなど)も一緒に摂取することで、相乗効果が出るとされています。

現在、CBDの抽出は①キャリアオイル抽出②エタノール等の溶媒抽出③二酸化炭素抽出で行われています。

この中で、残留溶媒なく、他の植物エキスも分解することなく、アントラージュ効果を得るためには「二酸化炭素抽出法」による抽出が必要となり、この“二酸化炭素抽出機器”が非常高額で、使用できるメーカーが限られています。

② 植物由来だからこそ、草っぽい味がする

CBDオイルの原料である「アサ」は植物なので、クロロフィルの草っぽい・土っぽい味がします。
他にも、ピリピリ感じる、渋み・苦み・えぐみを感じる人もいます。

ただメーカーによっても、味は若干異なります。

どうしてもヘンプ味が苦手な場合には、風味を付けている製品、カプセル形状になっているもの、アイスなど食品と一緒に取るなど、ダイレクトに味を感じないような摂取方法を選ぶのも一つの手です。

③ 冷蔵庫保管が必要

CBDオイルは、未開封であれば高温多湿・直射日光の当たらない場所(20℃以下)で保管が可能です。
しかしながら、開封後は含まれる成分が変化しないよう、冷蔵庫など直射日光の当たらない冷暗所での保管が必要となります。
※冷やし過ぎても、やや固くなる場合も……。

④ 効かない/効きすぎる

CBDオイルは、医薬品ではなく、あくまでも健康食品(サプリメント)です。

薬のようにすぐに効いて、疾患を直接治すことはできません。
さまざまな薬理作用が働いて、少しずつ体の不調が改善されてくるものなので、身体に副反応が出ていないのであれば、1ヵ月程度続けてみるのも必要です。

また、「CBD濃度が高い=良いもの、よく効く」というものではありません。
CBD濃度1%のものでも、リラックス効果を感じ、よく眠れた人も多いです。
一方で、さほど効果を感じない人もいます。
個人差やその時の体調にもよって、CBDオイルの影響(効果)が異なります。

そのため、初めてCBDオイルを摂取する際は、少しずつから始めて、自分に合う量を確認ながら、摂取するのがよいでしょう。

CBDオイルの1回分のCBD含有量とは?

CBDオイル1%(10ml)……スポイト1杯程度(1ml)で10mgのCBDが含まれます。

CBDの注意点:①CBD濃度の違いで真逆作用②薬との飲み合わせ

CBDオイルを摂取する場合、気を付けたい点が2つあります。

① CBD濃度によって作用が異なる

CBDには、「睡眠補助作用」があるので、不眠症にも効果的とされています。
一方で、「覚醒を促す作用」も併せ持つことが分かっています。

ラットによる動物実験やヒトによる小規模な研究試験で、低用量では起きていた時間が長く、高用量では「総睡眠時間」が増加したという結果が報告されています。
(参考)Effects of acute systemic administration of cannabidiol on sleep-wake cycle in rats|Journal of Psychopharmacology(2013年・英文)

こちらのページでは、ラットによる実験の概要が確認できます。

一般的な不眠症に利用するためには、ある程度高用量の方が良いとされており、慎重になりすぎて、摂取しなさすぎても逆に目が覚める場合があるので、注意が必要です。

② 医薬品との飲み合わせ

アントラージュ効果によって、CBDおよび他の植物性カンナビノイド成分との同時摂取は、医薬品の作用を強く、または弱くしてしまう可能性があります。

そのため、CBD服用中に医薬品を摂取する場合には、医師または薬剤師に確認してから摂取するようにしましょう。

また、薬とCBDオイルを同時摂取することは避け、飲む間隔を空けて摂取するようにしましょう。

CBD摂取に注意が必要な人:①一部の食品アレルギー持ち②妊婦・授乳中③血友病・パーキンソン病を持つ人

① アーモンド、りんご、バナナ、栗、ナス、グレープフルーツ、桃、トマトの食品アレルギーを持つ人

原料となるアサは植物なので、植物アレルギーが出る可能性がゼロではありません。

実際、臨床CBDオイル研究会(日本の医師・歯科医師で構成)で1件アレルギー反応が出た例が確認されています。
アサ成分によるアレルギーが出ること自体、稀ではありますが、「アサ」のタンパク質と似た成分を持った食品のアレルギーを持つ人には慎重投与が望ましいとしています。
(参考)CBDオイル使用症例|臨床CBDオイル研究会

② 妊婦・授乳中

そもそも妊娠中は、サプリメントの服用は避けた方が良いとされています。

CBDは現在も研究が続けられている成分でもあり、現段階では妊婦および胎児、授乳中への影響について、詳しく研究がなされていません。
なお、2006年に行われた動物実験では、妊娠初期のCBD摂取による副作用はなく、またアメリカ国立衛生研究所のレポートによると、授乳中の乳児への影響はなかったと報告されています。

③ 血友病・パーキンソン病を持つ人

高用量のCBDには、抗凝血作用が起こりうると2007年にPhytomedicine誌にて報告されているため、血液凝固に問題が起こる血友病患者さんは、CBD摂取を控えた方が良いでしょう。

また、パーキンソン病患者さんにおいても、高用量CBDの摂取で震えや筋肉の動きの悪化が懸念されるため、CBD摂取を控えると良いとされています。

CBDオイルは安全性も重視したい

これまでのところ、CBDオイルは人体に重篤な副作用は確認されていません。

しかしながら、ラベルに表示されている成分と中身の成分が異なり、逆に健康を害してしまうケースも少なからず存在しています。

CBDオイルを選択する際には価格だけではなく、GMP(医薬品の国際的な製造管理・品質管理基準)やHACCEP(食品の国際的な安全衛生管理基準)を取得しているなど、生産過程が信頼できるメーカーによる「安全性」も重視したいところですね。

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