CBD(カンナビジオール)オイルを紹介するメディア
近年、世界保健機構(WHO)をはじめ、国際的機関にも高く評価され、欧米を中心に医療・健康・美容など様々な分野で話題となっている「CBD(カンナビジオール)」。今回はCBDの特徴や期待される効果・疾患について、ご紹介します。
世界保健機構(WHO)をはじめ、世界アンチドーピング機関(WADA)でも使用承認するなど、近年、国際的機関にも高く評価され、欧米を中心に医療・健康・美容など様々な分野で話題となっている「CBD(カンナビジオール)」。
その理由は、「CBD(カンナビジオール)」が、天然化合物として素晴らしい可能性を持った成分であると分かってきたからなのです。
CBD(カンナビジオール)とは、アサ科一年草の植物「大麻草(植物学上表記:アサ)」の主に茎・種子に多く含まれる成分のこと。原料となる「アサ」からキャリアオイル法や二酸化炭素法などを用いて、CBDは抽出されます。
また、アサは英語では「ヘンプ(Hemp)」、他にも「麻・カンナビス・マリファナ」など様々な呼び名があります。日本では、“CBDが大麻草に含まれている成分”となると、非常にネガティブな印象を受ける方も多くいるかもしれません。
しかし、実際のところ「アサ(大麻草)」に含まれる精神作用(陶酔感、多幸感、酩酊状態など)を引き起こす成分(THC成分:テトラヒドロカンナビノール)は、“穂(花)・葉にだけ”多く含まれています。
そのため、大麻取締法(1948年制定)でも、THC成分が多く含まれる花穂・葉の利用を禁止していますが、「茎(繊維・オガラ)や種子を利用した製品は除外する」と規定しています。
第一条
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
引用:大麻取締法
「アサ」は古来より根っこから穂、葉、茎、種まで、余すところなく“薬草”として利用されてきた歴史があり、現代においても私たちの身近で様々な形で利用され続けている植物なのです。
×花穂 | 医薬品・嗜好品 |
○茎(繊維) | 糸、ロープ(麻紐)、織物、神道儀式 |
○茎(木質部:オガラ) | 燃料、建材、プラスチック |
○種 | 食品(ヘンプシード・麻の実)、食用油(ヘンプオイル)、化粧品、石鹸 |
×葉 | 医薬品、肥料、飼料 |
×根 | 土壌改良 |
※漢方薬はすべての部位で利用されている
THC成分のほとんどないアサの茎・種子から抽出されたCBD(カンナビジオール)は、日本でも法律上問題はないので、安心して利用することができます。
薬用植物「アサ」には、身体調節機能を活性化する成分(カンナビノイド)がなんと104種類も含まれています。
そんな数あるカンナビノイドの一つが、このCBD(カンナビジオール)です。1963年にイスラエルの科学者ラファエル・メクラム氏によって発見されました。
そもそも私たちの体には、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)と呼ばれる、免疫・痛み・食欲・感情抑制・運動機能・発達・老化・神経保護・認知など“身体の様々な機能を調節するしくみ”が備わっています。
その身体調節機能(ECS)は、鍵(体内カンナビノイド)と鍵穴(カンナビノイド受容体)なような関係で、ピッタリはまっていることで正常に保たれ、日々の健康的な生活が送れていています。
しかし、これまでの研究で強いストレスや老化・睡眠不足・過食などによって、身体の調整機能が弱ってしまう(=カンナビノイド欠乏症)と、様々な疾患が引き起こされることが分かってきました。
CBDは「植物性カンナビノイド」として、新たな鍵となって体内のカンナビノイド受容体に働きかけることができるので、身体機能の様々なバランス調整に役に立ちます。
この作用こそが、医療分野をはじめ、世界中で注目されている所以なのです。
一般的に、CBDの原料となる「アサ」は、精神作用があるTHC成分を0.3%未満に改良した「産業用大麻(Industrial hemp)」が使われています。
さらに、THC成分がほとんどない茎・種子からCBDは抽出されるので、精神作用はありません。
CBDは、精神作用のあるTHC成分の受容体(カンナビノイド受容体:CB1)をブロックし抑制するので、ストレスなどで興奮した神経を落ち着かせるような働きを持っています。
2017年12月には、世界保健機関(WHO)の薬物依存に関する専門委員会(ECDD)が、CBDの有効性と安全性を認める発表を行いました。
(参考):WHO/ECDDによるカンナビジオール(CBD)事前審査報告書の日本語訳|日本臨床カンナビノイド学会
このように世界各国で研究・臨床試験が進み、今のところ目立った副作用は確認されておらず、ヒトだけでなく動物に対しても高い安全性が確認されています。
注意
現在までの臨床試験では、薬物相互作用が確認されている薬も一部あります。
身体のバランス調整作用を持つCBD(カンナビジオール)は、「CBDオイル」として手軽に摂取することができます。
日本臨床カンナビノイド学会によると、体を整える働きを持つCBDは、具体的には以下のような薬効作用が期待できるとしています。
過剰となった神経に働きかけることで、リラックスや不安を和らげる効果がもたらされるため、ストレス緩和や不眠改善にも効果的です。
特に、てんかんの発作とけいれんの減少に効果が期待できるとされています。
生活習慣病の原因となる活性酸素に働きかけ、抑えること(抗酸化作用)で、加齢に伴って起こる老人退行性疾患(アルツハイマー・自己免疫疾患など)に効果が期待できます。
炎症は様々な疾患の要因にもなりますが、動物による臨床試験において「炎症が抑制した」とする論文が多数報告されています。
炎症などによる損傷や老化などによって劣化した細胞を回復させる効果が期待できます。
他にも、以下のような薬理作用が海外の臨床試験において、確認されています。
カンナビノイドの医療分野への研究は、1990年代より盛んに行われるようになりました。
実際にヒトや動物に対するCBDの臨床試験を行った論文*1は、約100疾患にも上っています。
*1 世界で最も利用されている医学系データベース(MEDLINE)
中でも論文の信頼性が高いと評価されている疾患は、次の通りです。
CBDが注目される“きっかけ”となったのが、てんかんへの効果でした。
2013年、アメリカで難治性の重症てんかん(ドラベ症候群)を患った子どもが1週間に300回あったてんかん発作がCBDオイルの使用で週1回にまで激減しました。
なお、欧米では、実際に医薬品(エピディオレックス)として販売開始されています。
ガン患者さんの半数以上が悩んでいる「痛みの緩和」、化学治療を受けた際に起こる「吐き気・嘔吐の抑制」、「ガンの増殖を抑える」効果も期待できるとしています。
ワシントン大学での動物実験では、自閉症スペクトラム障害(ASD)の基本的特性である社会行動が改善されたことが報告されています。また、イスラエルにおいてヒトでの臨床試験が現在も行われていますが、初期検査段階で行動障害の減少や前よりも話せるようになるなど、良い兆候が確認できたという報告もあります。
リラックス効果が促されるため、睡眠障害に効果が期待できます。
ドイツのケルン大学の研究チームが行った前臨床試験では、ヘンプに含まれる化合物が副作用をほぼ起こすことなく、抗精神病薬に匹敵する効果が確認出来たとしています。
CBDは直接疾患を治す薬ではありませんが、CBDをサプリメント(栄養補助食品)として取り込むことで、体の不調部分を整える作用により、結果的に様々な疾患に効果的であることが分かってきました。
今後、認知症などの老人退行性疾患をはじめ、難治性疾患への適応などCBDの潜在的な可能性にますます期待が高まっています。
世界保健機関(WHO)が有効性・安全性を認めたCBD(カンナビジオール)。薬用植物「アサ(ヘンプ)」に含まれ、多様な作用を持つため、医療・健康・美容分野で大注目されている天然成分です。今回は、CBDの副作用・デメリット・注意点について、ご紹介します。
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