CBD(カンナビジオール)オイルを紹介するメディア
薬用植物「アサ」に含まれ、てんかん発作の抑制や痛みの緩和など薬理作用を最も多く持っていることで注目の植物性カンナビノイド「CBD」。脊椎動物であれば、CBDの作用が働くとされています。今回は、ペット(動物)へのCBDの影響(効果や副作用)、摂取方法についてご紹介します。
話題の薬用植物アサ(ヘンプ・大麻草)に含まれる成分「CBD(カンナビジオール)」。
CBDは約104種類ある“植物性カンナビノイド*1”の中でも、てんかん発作の抑制や痛みの緩和をはじめとした薬理作用を最も多く持っています。
*1 植物性カンナビノイド:薬用植物「アサ」に含まれている天然化合物。
既に約100疾患以上、ヒトや動物に対する臨床試験が行われており、最近ではCBDオイルやリキッド、CBD配合クッキーなど様々な形状で販売されるようになり、日々の生活にCBDを取り入る人も増えてきました。
中には、家族の一員として、犬や猫などペットを迎えている人もいるでしょう。
昔に比べて、ペット(犬・猫)の平均寿命も延びている中で、
と、気になる人もいるかもしれません。
CBDが注目されている最大の理由に、「ヒトや動物が本来持っている身体調節機能(ECS:エンド・カンナビノイド・システム)と相互作用できること」が挙げられます。
ひとたびECSが崩れ、体に不調が出た場合、植物性カンナビノイドであるCBDが“新しい鍵”となって、カンナビノイド受容体(鍵穴)に働きかけることができるのです。
そうしたことから、CBDの作用が発揮される条件として、“カンナビノイド受容体がある生物”に限られます。
カンナビノイド受容体がある生物……ヒト以外で身体調整機能(ECS)が存在する生物とは「脊椎動物」に分類される動物たちです。
具体的には魚類・両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類やホヤ類といった、「虫」以外の肉眼で認識されるほとんどの「動物」に存在しています。
ただし、理論上「ほとんどの脊椎動物」でCBDが有用であると考えられますが、これまでの研究では、それほど多くの動物での臨床試験は行われていません。
現状発売されているCBDペット製品は、犬・猫・馬など「哺乳類」を主にターゲットとしています。
そのため、ウサギやフェレット、鳥類(インコ・オウム・ニワトリなど)や爬虫類(カメ・ヘビ・イグアナ・カメレオンなど)へCBDオイルを与える場合には、慎重に与える必要があるでしょう。
ペットに対するCBDの期待できる効果や副作用は、ヒトとは違うのでしょうか?
2018年にアメリカのホリスティック獣医学協会(AHVMA)が、犬へのCBDオイルの効果を調査した結果を公表しました。小規模調査にはなりますが、専門機関による犬のCBDオイルの使用状況に対する調査は初めてとされています。
また、コーネル大学獣医学部による研究では、「変形性関節症」の犬に対してCBDオイルが痛みの軽減や快適性や活動性に効果的だったと報告しています。
さらに、コロラド州立大学でも、てんかんの持病がある犬に対し、CBDオイルの研究を開始しており、これまでのところ「発作回数が軽減した」とする良好な経過が観察されています。
上記のように、CBDはペット(動物)でもヒトでも同じような薬理作用を期待できると考えられています。
ただ、研究途中の段階ではあるので、完全に人間とペットで同じ結果となるとは、現状言い切れません。
(参考)犬の飼い主の大麻製品の使用と認識|アメリカホリスティック獣医学協会(英文)
(参考)変形性関節症犬におけるカンナビジオール治療の薬物動態、安全性、および臨床的有効性|コーネル大学獣医学部(英文)
これまでの研究によると、一般的なペット(犬・猫)に対するCBDの重篤な副作用は確認されておらず、ヒトと同じように「安全性が高い」と評価されています。
ただし、ヒトへの前臨床試験では、一部の実験動物に以下のような副作用が確認されています。
また、先のアメリカホリスティック獣医学協会(AHVMA)の調査では、大人しくなる(リラックスしているとも考えられる)、喉が渇く・よく水を飲む、食欲増進・減少などの副作用が見られたとする回答もありました。
ペット(動物)は、何か不具合が生じても、飼い主さんにすぐにその内容を的確に伝えることはできません。
だからこそ、些細なサインを見逃さないよう、ペットの様子をよく観察することが大切です。
ペットのCBD摂取は、健康サポートから疾患の緩和や改善まで様々な効果が期待できると分かってきました。
とはいえ、より効果を得ようと、飼い主さんの善意としても必要以上にCBDオイルを与えすぎてしまうのも問題です。
新しいフードをあげる時と同じように、CBDオイルも必ず始めは少量から、様子を見ながら与えてあげましょう。
ペット向けCBD製品には、次のような特徴があります。
投与量は、原則製品に記載されている指示通りにしましょう。
また、現在アメリカ ミシガン州でペットにCBD投与を実践しているMichael Petty医師(Arbor Pointe Veterinary Hospital)が経験を共有しており、それによると、犬・猫の場合1日2回1kgあたり0.02~0.1mgを推奨としています。
いずれの製品においても、忘れてはならないのが、ペットは人間より体が小さいということです。
人間よりも少量で充分なのです。
基本的に人間用CBDオイルも使用できますが、少量使用が良いでしょう。
※猫の場合、フレーバーオイルに含まれる抽出物(シナモンやペパーミントなど)がNGとなるケースもあります。
「猫用」と記載のある製品か、フレーバーオイルではなく「ナチュラルオイル」を選択するなど、注意が必要です!
CBD先進国のアメリカでも、ペット向けCBD関連製品に対する広告に規制がなされておらず、2015年には米国食品医薬品局(FDA)が広告やラベルの誇大表現に懸念を表明しています。
CBDは、現在もなお臨床研究を行っている最中の成分でもあります。
そのため、CBDをペットに与える際には、次の点に注意すると良いでしょう。
CBDはすぐに疾患を治す「医薬品」ではなく、あくまでも健康食品(サプリメント)です。
さまざまな薬理作用が働いて、少しずつ体の不調が改善されてくるものなので、特に副作用が出ていなければ、1ヵ月程度は様子見も必要です。
しかし、効果がないからと過剰投与することはよくありません。
てんかんや関節症など、人間だけの病気だけではありません。
かゆみを伴う皮膚炎でも長く続いたら、ペットたちでも身体的にツライだけでなく、心のストレスも溜まります。
ペットを飼う人なら、誰でもペットたちができるだけ健やかに暮らして欲しいと、願うことでしょう。
これまで見てきた通り、CBDはペットでも人間と同じような薬理作用が期待でき、重大な副作用もなく、安全に使用できるとされています。
これまでの薬物治療とは異なる、新しい治療法の一つとして、「CBDオイル」がそう遠くない未来に確立されることを期待したいですね。
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